*帰ってきたフシギ団! Episode, October2010 「ナニカガスムイエ3 ~ 消えたアイドルを追え! ~」 [#y9233af7]
#contents
**ナニカガスムイエ3 [#p4d65d06]
***アップタウン - コニー [#n64e6618]
-冒険者
--一人の少女が、所在なさそうに
たたずんでいる……

-ユニー
--あ……はじめまして。
冒険者さんですよね?
私ユニーって言います。
まだデビューしたばかりですけど、
私、アイドルになったんです。
もし良かったら、コンサートにも
来て見てくださいね♪

-冒険者
--……そんなアイドルが、何故
こんな所でふらふらしてるの?

-ユニー
--……がぁん!
実は……
私のアイドルデビューを
応援してくれた大事な友達が
今後のために、伝説のアイドル
「ECO★108」の公演を見てこい
って言ってくれて、貴重なチケットを
用意してくれたんです。
でも……
せっかく譲ってもらった
チケットを無くしてしまって……
ううううう……
ファーイーストに帰ろうかなぁ……

-冒険者
--EXイベントチケットを
5枚持って、
後でもう一度来てみよう!
なにか良いことがあるかも知れない!

***アップタウン - グリーディ [#m962533f]
-フシギ団団員のグリーディ
--あわわわわ、大変ッス! 大変ッス!
行方不明のアイドルを探して、
捜索する側が消えてしまったッス~!

-冒険者
--どうしたんだろう…… ?

-フシギ団団員のグリーディ
--あっ! あなたは
冒険者さん
じゃないッスか!
これぞ天の助けッス!
フシギ団の皆を助けて欲しいッス!
このグリーディ一生の頼みッス!

-冒険者
--一体何があったの?

-フシギ団団員のグリーディ
--実は……
ご存知ッスか?
10年に一度公演をするという
「ECO★108」という
すンごいアイドルグループが
今このアクロポリスに来ているって。
しかも、そのトップアイドルが
行方不明だって話を!

-冒険者
--それで、何故フシギ団が関係を?

-フシギ団団員のグリーディ
--実は、自分たちフシギ団の幹部である
ブル先輩が大変お世話になっている、
おしゃれ職人のヨーコさんと言う方が
いるんですが、その方がこのアイドル
グループのファンらしいんッスよ。
子供の頃にファンになったそうで。
で、今回の行方不明騒ぎで
10年ぶりの公演は中止になりそう。
そこで我らがブル先輩は、フシギ団が
その行方不明事件を解決しよう、と
号令を発したわけなんッス。
ところが……

-冒険者
--ところが?

-フシギ団団員のグリーディ
--行方不明のアイドルの一人
「トップアイドルのマヤ」さんが
このアップタウンに人知れず存在する
呪われた人形の館に入っていった、
と言う情報を突き止めたまでは
よかったンスよ。
なんでも、噂によれば夜な夜な
呪われた人形が動き回り、不幸な
被害者を捕まえては、自分と同じ
人形に作り変えてしまう……とか。
でも、そんなものはただの噂だとしか
思ってなかったんスよ、皆。
そう、最初は……

-冒険者
--一体、その館で何があったの?

-フシギ団団員のグリーディ
--うう、思い出したくも無いッス……
館の中は薄暗くて、なんだか
おどろおどろしい感じだったッス。
幹部のパケルさんが入り口近くを
調査している間に、自分達は先に
向かうことにしたッスよ。
自分、真っ先に飛び込んでいった
んですけど……後で悲鳴が!
気がついたら、後にいたはずの
ミーシアさんとクリムの二人が
いなくなっていて……
それでも、先に進んだんッスけど、
他のメンバーもドンドンいなくなって
最後は自分ひとりだったッス。
そこで、なにかすごく恐ろしい物を
見た気がするんスけど……
気がついたら窓を突き破って、
自分、館から脱出を……
一人で逃げ出してしまったッス……
あぁ、自分は意気地なしッス!
皆とアイドルを探しに行かなきゃ
行けないのに、まだ足が館に向かうと
すくんでしまうッス!

-冒険者
--それで、助けて欲しいということね。

-フシギ団団員のグリーディ
--そうなんッスよ!
幸い、入り口のところには
まだパケルさんがいるみたいッス。
ただ、パケルさんの助手である
ポロンさんと言う方も、行方不明に
なってしまったらしいッス……
自分も、セイシンシューチューして
怖さを克服したら、
すぐに応援に駆けつけるッス!
だから、館の探索の手伝いを
お願いしたいッス……!

-冒険者
--さて、どうしたものだろう?
洋館の探索を…… 
--- ->手伝う

-フシギ団団員のグリーディ
--ありがたいッス!
じゃぁ、館まで案内するッス!

***館入り口 [#d4cdec19]
-フシギ団幹部のパケル
--おぉ、お前さん冒険者ぢゃな!
なになに、グリーディに頼まれて
手伝いに来たぢゃと?
それならば話は早い、状況は
もう聞いて居るかな?
一番奥まで行ったはずの
グリーディは脱出済み。
パルルは本館の奥あたりで
身動きが取れんようになっており
にっちもさっちも行かんようぢゃ。
ミーシアとクリムじゃが、はて。
逃げ出すような奴らではないんぢゃが
現状は行方不明になってしもうた。
でもって、わしの助手のポロンも
現時点では行方不明となっておる。
無事ならばいいんじゃがのぅ……

-冒険者
--パケルはなんでここに?

-フシギ団幹部のパケル
--うむ、お化けが怖いので、
わしゃ、ここで……
……って、ちっがーぁう!
いくらなんでも、誰も残らずに
ばらけてしまっては話にならん。
わしは敢えてここで待機することで、
後から来る……そう、お前さんのような
奴に情報を伝えたりしているんぢゃ。
それに、誰かがなにかを見つけても
その情報が皆に伝わらなければ
効率が著しく悪くなるじゃろう?
なので、通信機を皆にもたせて
連絡を持っておるんじゃが……

-冒険者
--が?
もしかして、連絡が来ないの?

-フシギ団幹部のパケル
--うむ。通信が届かんのかもしれんし、
なにか他に原因があるのかものぅ。
ちょっと、通信装置の受信感度を
上げてみるかの。
なんじゃろうな、雑音が混じるのぅ。
もしもーし、もしもぉーし!?
……?
のわっ!?
ナンじゃ今の!?
……むむぅ、なにかヘンな無線が
混じってしまったのかのぅ。
何、心霊現象?
ば、バババ、馬鹿な事をいうもんぢゃ
ないぞい、はははは、は、は。
……さて、わしらの目的は、
ここで行方をくらましてしまった
トップアイドルを見つけること。
なんでも、名前は「マヤ」ぢゃっけ?
いや「アミ」……? まぁいいわい。
では、早速じゃが奥に進むかの?
入り口がややわかりにくいから、
わしが案内してやるぞい。

-冒険者
--館の奥に向かう?
 ->今すぐ行く

***本館 [#a15a7684]
~部屋の真ん中当たりで~
--!?
(何かに足を掴まれた!)

~暗転し、入り口に戻される~

***館入り口 [#uc38134e]
-フシギ団幹部のパケル
--おぅ、どうしたお前さん。
お化けでも見たような顔をして。
そういえば、さっきお前さんが来る前に
少しだけ深く考え事をしていたら……
わしの背後に見知らぬタイタニアの
娘っ子がおったのじゃ。
何時入り口から入ってきたのか、
まったく気づかなかったわい。
まぁ、わしはケンカとか戦いとか
気配を読むとかは苦手ぢゃから、
気がつかなくてもしかたないがのぅ。
まぁ、おそらくは冒険者の誰かか、
顔を出したフシギ団の誰かじゃろうが
万が一あれが本物のお化けだったら
おっかないの~
と、さて……
入り口がややわかりにくいから、
わしが案内してやるぞい。

-冒険者
--館の奥に向かう?
 ->今すぐ行く

***本館 [#d9b9ce92]
-冒険者
--さっきは床から何者かの手が
伸びてきたような……
見れば、床板には何箇所か
真っ黒い染みのような場所がある。
床板が腐って抜け落ちた穴だろうか。
それとも……
誰かが、犠牲者を引きずり込もうと
手を伸ばすために……?
どうやら、天候も乱れてきたようだ。
雨が降るかもしれない……

~扉~
-そこに鉄で補強された古い扉がある。
--鍵がかかっているようで、開かない。
どこかで、悲鳴が聞こえる……
まずは鍵を探さないと……

~パルル~
-フシギ団団員のパルル
--ううう、ううう……

-冒険者
--フシギ団のパルルがいた。
手に持った物をにらみつけている
ようにも見えるが……
ここで何を?
 ->あの……
--
-フシギ団団員のパルル
--ひゃぁーっ!? た、助けてっ!?
人形に改造したりしないでっ!
……って、なんだ、お化けじゃ
なかった。よかったぁ……。

-冒険者
--いくらなんでも、驚きすぎじゃない?

-フシギ団団員のパルル
--だって、気がついたら周りに
誰もいなくなっちゃって……。
そうだ、見て、見てこれ!
今さっき見つけたの~!
あたしたちが探してるアイドルの
写真が、なんでかこんな所に!

-冒険者
--パルルの差し出した写真を…
 ->見てみる
--たしかに、それは過去に行われた
公演の写真なのだろう。
アイドルたちが集まって、仲良く
歌い踊っている。

-フシギ団団員のパルル
--うししっ。ねぇねぇ、知ってる?
ECO★108って、10年に一度
たった一回の公演をするって言うの。
センターの二人が、その中でも人気の
「トップアイドルのマヤ」と、
「トップアイドルのアミ」なの。
アミはお姉さんっぽい人で、
マヤはおっとりした妹みたいな
人なんだってー!
すんごく仲がよくて、皆家族みたいに
一緒に暮らしているらしいよ?
……なのに、なんで行方不明に
なっちゃったのかなぁ~?

-冒険者
--だが、何かおかしい。少女達は
本当に笑っているのだろうか。
その笑いは、一体何を意味するのか。
少女達は、本当に今も……
おや?
写真の様子が……

~写真の少女達の顔つきが凶悪な物に~

-冒険者
--!? !
これは一体……?

-フシギ団団員のパルル
--で、ででで、でたぁ……
呪いよ、呪いの人形が犠牲者を求めて
眠りから覚めたのよぅ……

-冒険者
--呪いの人形?
(そういえば、パケルがそんな事を
言っていたような……)

-フシギ団団員のパルル
--し、知らないの……?
こんな話があるのよ。
昔々、一人の人形職人がいたの。
きれいな顔をしたタイタニアで、
とっても腕が良かったんだけど、
とても精巧な人形を作れたんだけど、
……人の心を持っていなかったの。
だから、人間そっくりに作っても
決してその人形は人間に見えない。
心を込めようにも、込める心が無い。
だから、職人とその人形は、次第に
気味悪がられるようになったの……
人形職人は悩んだわ。
なんで、自分の作る人形は、
とてもよく出来ているのに、
人間に見えないんだろう、って。
ずっと悩んで、悩み続けて。
でも、その職人には人の心がなくて、
悩みを相談する友達もいなくて。
……いつしか、壊れてしまった。
そのころから、アクロポリスで
年頃の若い少女達が突然いなくなる、
神隠しが起きるようになったの。
そのころから、あの人形職人は
まるで人間そのもののように精巧で、
人間と見間違うような人形を作る事に
成功していたの。
人形職人の作る人形は売れに売れ、
彼はアップタウンにあった工房を
大きな館に改築したの。
忙しいはずの職人は、この時期に
アクロポリスを離れることも多く、
色々な所に現れたらしいわ。
人形職人が訪れた後には、必ず
少女が誰かいなくなっていたの。
そのときは誰も気がつかなかった。
……神隠しは増え続けたの。
人形が出来上がる数が増えるのと、
同じようにして。
人形職人が何をしていたかわかり、
混成騎士団が踏み込んだ時には、
もうそこには誰もいなかったの。
職人は、最後は自分自身を……
人形に作り変えてしまった。
人形を作り出していた工房……
つまり、館は閉鎖され。
事件は全て終わったはずなのに……
人形職人の館からは、
夜な夜な歯車の音や、
少女の悲鳴が聞こえるそうよ。
それは、人形になった職人が、
いまもまた人形を作るために、
犠牲者を探しているんだって……
多分ね、それが、この館なの。
そんな噂があったから、
ずっと誰も近づかなかったんだし。
あぁっ!もうダメ!
怖くて足がすくんじゃう!
もういっぽも動けないよぅ……
ねぇ君、この鍵、さっき拾ったんだ。
多分、途中にあった階段の上の扉を
開く鍵だと思うんだけど……。
お願い、あたしはもう無理だから、
先に行って!

-冒険者
--パルルから小さな鍵を受け取った。
これで、先に進めそうだ……

-フシギ団団員のパルル
--呪いの人形が……
来る、来るよ。
ふふ、ふふふ……。

-冒険者
--こちらと目をあわせようともせず、
ぶつぶつと何かをつぶやいている。

-フシギ団団員のパルル
--怖い、こわいよ……?
ふふふ、ふふふ……
でも……人形になってしまえば、
こわくないのかな……?
ふふふふふふふふふふ

-冒険者
--今、自分が会話している少女は
本当にパルルなのだろうか。
マスクの下にあるのは、
血の通った人間の顔なのだろうか?

-フシギ団団員のパルル
--来る、来るよ。
ふふ、ふふふ……。

-パルルの声
--やだー、もー!
やだー! もう帰りたーい!
ブル様ぁーっ!

~扉~
-冒険者
--階段を登り、踊り場で折り返して
更に上に向かう。
そこに鉄で補強された古い扉がある。

***廊下 [#gc9c5eb6]
-冒険者
--通路の奥に、古い柱時計が見える。

-冒険者
--まるで、誰か近づいてきたのが
わかっているかの様に、
時計が鳴り出した。

-冒険者
--置時計が、一回だけ大きく鳴った。
その瞬間、背後に急に何者かの
気配が……!

--どうする?
--- ->ゆっくりと振り向く or 急いで振り向く or やっぱり振り向く
そこには、恐ろしい影が!
悲鳴を上げる間もなく、
何かを吹きかけられた。
意識が遠くなっていく……
--- ->悲鳴を上げる or 更に悲鳴を上げる
悲鳴が響きわたるなか、
何かを吹きかけられた。
意識が遠くなっていく……
--- ->黙って無視する
-背後に現れた気配は、軋みを上げつつ
確実に迫ってくる!!
さぁ、どうする……
--ど、どうする!? 
--- ->そのまましゃがみ込む or 何故かdogeza!
しゃがみ込んだ自分の頭上で、
奇妙な音が聞こえた。
気配は突然消えてしまい、
振り返っても、そこには誰もいない。
すこしだけ、めまいがした。

***廊下の奥 [#i2e16041]
-冒険者
一人のタイタニアの少女がいる。
大事そうに、胸元に下げた何かを
握り締めているようだ。

-トップアイドルのマヤ
--……あら、えぇと……あなたは?

-冒険者
--彼女に事情を説明した。

-トップアイドルのマヤ
--ごめんなさい、わたしのために
ここまで探しに来てくれたなんて。
でも、わたし、まだ帰るわけには
……帰るわけにはいかないんですぅ。

-冒険者
--どうして?

-トップアイドルのマヤ
--そ、その……。大事な友達が、
まだここにいるはずなんですぅ……
この向こうにいるような
気もするけど、通れないし……
アミがいなくなったら、
わたし、もうどうしたらいいか……
アミは、昔っから一緒だったんです。
わたし、どんくさいし、泣き虫だし。
あまりお友達もいなかったの。
でも、アミだけは一緒にいてくれた。
わたしをアイドルグループに
誘ってくれたのも、アミなんです。
最初は踊りも下手で、歌も並で、
みんなの足手まといだったけど……
アミがつきっきりで特訓してくれて、
皆に負けないくらい上手くなれたし。
ほら、これ、みてくれます?
あ、ええと。大した物じゃないかも
知れないんですけれど……

-冒険者
--彼女が胸元から取り出したのは、
見れば、古ぼけた小さな布袋。
どうやら、小石が入っているようだ。
……お守りか何かだろうか?

-トップアイドルのマヤ
--あの、はじめてこっちの世界に来て、
不安で泣いていたわたしのために、
アミが……くれたんです。
アミが小さい頃から大事にしていた
魔よけのお守りらしいんですけど……
不安な時や、寂しい時に
このお守りを握っていると、
そのぅ……なんとなく、ですけど、
あったかい気分になれるんです。
……でも、そのアミが、
最近様子がなにかおかしくて……
わたしを避けるようになって……
他の皆も、なんだか最近少し……
歌も、ダンスも、ピシッときまって
すごく調子はいいはずなのに。
なんだか、自分だけ浮いちゃって
お前一人だけ完璧じゃないって
いわれているような気がして……
皆に嫌われちゃったのかな、って。
でも、手紙が届いて。
ここに来て欲しい、って。
助けて欲しいって……。

-冒険者
--……手紙が?
(……何かひっかかるなぁ……)

-トップアイドルのマヤ
--だけど、やっぱりわたし、
アミがいないと役立たずなんです。
……あ、ああ!?
ご、ごめんなさい。
初対面の方に、こんな話を
聞かせちゃって……
実は、わたし、目がすごく悪くって、
眼鏡が無いとまともに物が見えない
くらいなんですぅ……
あの、その。実は、今もなんです。
入り口のところでころんじゃって、
眼鏡をなくしてしまって……。
探しても見えないから見つからなくて
探しつかれて眠っちゃったんです。
もぅ、わたしのバカ……。

-冒険者
--(見えないんじゃ、すれ違っても
探す相手がわからないんじゃ……。
それ以前に、館の中のあれこれを
どうやって抜けてきたんだろう?)

-トップアイドルのマヤ
--だから、わたしもう少しこのおうちの
中を探してみようと思いますぅ。

-冒険者
--まずは一度外に出てみてはどうか、
と説得してみた。

-トップアイドルのマヤ
--……確かに、冒険者さんの言うことも
一理ありますね……。
眼鏡も無くて足元も良く見えないし、
一度外に出るのは賛成ですぅ。
でも……
お願いです。
わたしと一緒に、
アミを探すのを手伝ってください!

-冒険者
--(一人で置いておくよりは、
そのほうが安全かな……)

-トップアイドルのマヤ
--あ、あの、ありがとうございます!
わたし、ドジだから、足手まといに
ならないように、こっそりとあなたに
憑依させてもらいますね!
え、えっと。
憑依、憑依。
息を吸って、息を吸って、
すぅー、すぅー、はぁー……!

***アップタウン [#pcaa433a]
-フシギ団団員のグリーディ
--あっ
冒険者さん!
トップアイドルのマヤさんを
見つけたッスね!
さすがッス!
……え、もう一度行く?
もう一人見つけなきゃ行けない人が?
わかったッス!
フシギ団の仲間達も、まだ何人か
見つかっていないですし、
余裕があったらお願いするッス!
じゃぁ、館まで案内するッス!

-冒険者
--館に向かう?
--- ->今すぐ行く

***館入り口 [#uc514273]
-フシギ団幹部のパケル
--おぅ、どうしたお前さん。
ほぅ、行方不明の娘は見つかったか、
それは良かった……って、
また奥に進むのかの?
確かに、ミーシアやクリム、
それにパルルたちがまだ見つかって
おらんので、捜索は続けるが……
あ、そうそう。
お前さん、このメガネに見覚えないか?
そこの机の下に落ちておったのぢゃ。

-トップアイドルのマヤ
--あっ! それ、わたしが無くした……
憑依中のマヤがわたわたとして、
それは多分自分のものであると
説明し、メガネを受け取った。

-フシギ団幹部のパケル
--あぁ、なるほど。
さっきわしの後ろを通り過ぎていった
タイタニアの娘っ子はお前さんか。
そりゃ、わしより先に来て、
机の陰で居眠りしていたらまぁ、
入ってきたのに気がつかないのも
無理はないのぅ。

-トップアイドルのマヤ
--は、はい。ごめんなさぁい。
誰かなぁ~と思ったんですけどぉ、
気持ちよさそうに居眠りしていたから
起こすのも悪いのかなぁ……って。
パケル、居眠りしてたんだ……

-フシギ団幹部のパケル
--いや、それは断じて違ぁ~う!
そう、その、深い思索に入ると、
外からはまるで眠っているように
見えて……ぢゃな?
ま、まぁ細かいことは
いいぢゃ~ないか!
さぁさぁ、奥に行くならこっちぢゃ!

-冒険者
--見れば、床板には何箇所か
真っ黒い染みのような場所がある。
さっきはここで……
……!?

***本館 [#p6d4888d]
~部屋の真ん中あたり~
-憑依中のマヤ
--あら、今なにか見えませんでした?
わたし、さっきここを通った時には
なにか柔らかい物を踏んづけて
しまったので、なにかクッションが
置かれているのかと……

-冒険者
--え?

-床下からの声
--こらー……
いい加……き……

-冒険者
--ええっ?

-憑依中のマヤ
--床下に、どなたかが
いらっしゃるようですわね……?
かくれんぼでもされてるのかしら?

-床下からの声
--ちょっとぉ……
誰か気づきなさいよぉ~ん……

-憑依中のマヤ
--すいませーん、
どなたですかー?

-床下からの声
--落とし穴に落ちちゃったのよ~!
足くじいて痛いわ、
登っても柱を掴み損ねるわ、
気づいた奴も悲鳴上げて逃げるわ、
飛べるクリムは誰かに踏まれて
落っこちてくるわで散々よぉん!

-冒険者
--……え?
(さっきマヤが言っていた、
なにか柔らかいものってつまり……)

-床下からの声
--入り口のところに、フシギ団の誰かが
いるだろうから話をしておいてぇ~ん!
(つまり、さっき見た手や
恐ろしい叫び声は……)

-床下からの声
--ホントもう散々よぉ~ん!

-床下からの声
--ちょっとぉ~……

-冒険者
--よく見てみると、落とし穴の底で
くま耳マスクの女性が動いている。

-くま耳マスクのフシギ団
--もう自力脱出は諦めたわぁん。
フシギ団の仲間に、早く助けに来い
……って伝えておいてぇ~ん。

~パルル~
-フシギ団団員のパルル
--呪いの人形が……
来る、来るよ。
ふふ、ふふふ……。

-冒険者
--とりあえず、ミーシアとクリムが
落とし穴に落ちている事を伝えた。

-フシギ団団員のパルル
--えっ?
えーっ!?
なにそれ怖ぁーい!
落とし穴に落ちてたの!?
はぁー、でも、無事でよかったぁ。
いなくなっちゃったときは本当に
びっくりしたし、独りぼっちになって
本当に心細かったんだもの。
それにしても……
普段はクールに決めてる
クリムがそんなドジもするんだね。
ちょっと面白いかも。うししっ♪

***廊下 [#zd179efe]
-冒険者
--通路の奥に、古い柱時計が見える。
やはり、今回も時計が鳴り出した。
……どこかで、時計の音に紛れて、
機械仕掛けの作動する音が聞こえる。
置時計が、一回だけ大きく鳴った。

-憑依中のマヤ
--あら、そういえば、
先ほどはここで、
どなたかにお会いしましたわ。
わたし、メガネを無くしていたので
お顔が見えなかったんですが……

-冒険者
--(えっ? では、どうやって
無事にやり過ごしたんだろう……)
また、何処からとも無く、
あの気配が近づいてくる。

-憑依中のマヤ
--こちらのお家の方かもしれませんし、
まずはご挨拶だけと思って
お辞儀をしたら、いつの間にか
いなくなってしまっていたんです。
せっかくだから改めてご挨拶を……

-冒険者
--冷静になって、周囲を警戒する。
すると、先ほどは見えなかったものが
ようやく見えてきた。
天井に張られたごく細いロープ。
滑車で移動する、機械仕掛けの人形。
あの時計の音は、この人形が動く際に
発生する音に気づかれないように、
注意をそらすためのものなのだろう。
……だが、仕掛けさえわかれば、
それを回避することは簡単だ。
一歩かわすだけで、人形が吹き付ける
ガスを回避した。
人形は、ロープに吊られ、天井近くに
戻されていく……

-憑依中のマヤ
--お、おば、おばけ……っ!(カクン)

-冒険者
--……どうやら、今になって
自分が見落としていたものに
気がついたようだ。
ひときわ大きな悲鳴を上げて、
マヤは気を失ってしまった……

***廊下の奥 [#va6a93db]
-助手のポロン
--あ、冒険者サン!
え?私ですカ?
あの、私、パケル博士の助手デ
ポロンっていいまス。
エヘヘ……
私、DEMっていう種族でしタ。
記憶をなくしたついでニ
忘れてしまったみたいデ……。
私、何だか自分のことガ
よくわからないんデス。
……私、怖いですカ?
そうダ! 冒険者サン、
私、ココに来るまで色々な罠ニ
引っかかったんですガ、
なぜか機械装置が止まっテ
何も被害を受けなかったんデス。
なぜかは判りませんガ
この館の機械仕掛けガ
私を避けていくようナ……
って、そんな事を言ってイル
場合じゃないですネ!
この奥に、部屋があるみたいデス。
なぜか、奥から呼ばれている気ガ……。

-冒険者
--奥へ進みまショウ!
--- ->奥へ進む

***封じられた地下室 [#a83219a4]
-助手のポロン
--この部屋ハ、他の部屋と雰囲気ガ
違いますネ……。
実は、さっきこの部屋に入ッテ
来てカラ、なんだか
カラダの中が熱いんデス……。
う……ウゥン……。
冒険者さんハ
そんなこと、ないですヨネ?
なんだか、ワタシ……
ココを知っているような……。

-トップアイドルのマヤ
--アミ!
こんな所にいた!
ねぇ、早くかえろ?
皆も心配してるよぅ!

-トップアイドルのアミ
--……
う、ううう……

-冒険者
--アミと呼ばれた少女は、
驚きと困惑、喜びと怒りが
ないまぜになったような、
複雑な表情を浮かべた。

-トップアイドルのアミ
--マヤ、にげて……
あたしはもう……

-トップアイドルのマヤ
--えっ!?

-トップアイドルのアミ
--アアアアァアアァアッ!

-トップアイドルのマヤ
--きゃっ!

-冒険者
--アミと呼ばれた少女は、
突如奇声を上げると、
マヤに飛び掛った。
マヤの胸元から、キラキラと光る
石が零れ落ちる……

-トップアイドルのマヤ
--アミ、なんで!?
どうしたの!?様子が変だよぉ!

-トップアイドルのアミ
--ふふふ……
やれやれ、これで邪魔な魔よけは
遠くに転がって行ったね?

-冒険者
--(アミ……いや、これは、何か違う)

-トップアイドルのマヤ
--アミ……?
ちがう、あなた、アミじゃない!?

-トップアイドルのアミ
--ふふふ、失礼な事を言うな。
私はECO★108のアミだ。
間違いなく、ね。
長年一緒にいる仲間じゃないか、
君は気がつかなかったようだが……
君が、
最後の、
一人だ。

-トップアイドルのマヤ
--えっ……
どういうこと?
皆は一体、どこへ?

-トップアイドルのアミ
--何処へも行かないさ。
君もそうだ。
その邪魔な魔よけのせいで
手間取ってしまったが、君が最後だ。
君も、私の人形になれ……!
他のメンバーも全て、心を奪い、
わたしの人形にしてしまったよ。
悩むことも無く、想う事も無く、
ただ人々から喝采を浴び、想いの力を
集め、吸い取るための人形だ!

-トップアイドルのマヤ
--想い……?

-トップアイドルのアミ
--ふん。
君たちが、ファンから受ける喝采。
捧げられる多大なる愛情、賞賛、
良くも悪くも、愛に満ちた力さ。
一つ一つは、本当に大した事のない、
微かなものでしかないんだが……
どんな細い糸でも、束ねていけば
馬鹿に出来たものではなくてね。
私は、それを得ることで、
より強く、より素晴らしいものに
なることが出来るのさ。
そのために、君たちはちょうどいい
道具だったのだよ。
アイドル……偶像とはいい言葉だ。
まさに、君たちは聖堂で人々から
祈りを捧げられる像みたいなものさ。
だから、道具に心は必要ないだろう?

-トップアイドルのマヤ
--えっ……それは一体……

-トップアイドルのアミ
--心があれば、君たちは思い悩み、
時に調子を崩す。ファンたちに
嫌われることもあるかもしれない。
そんな安定しない道具は困るんだ。
だから、心を無くして、肉体が
傷つくこともない、人形にするのさ。
そうすれば、もっと効率よく、
もっと無駄なく想いの力を集める
事が可能になる……と言う寸法さ。
あぁ、そう。
君以外は全て人形に入れ替えたよ。
ステージでの動きは、君以外は
完璧に統一されていただろう?
……おっと、この体もまだ、か。

-冒険者
--(この言い方、おそらくは、
何かがアミの体を乗っ取っている
に違いない……)

-アミに取り憑いた魔物
--おっと、そこのよそ者達、
君たちには別に用はない。
逃げたって構わないよ?
もっとも、誰かに告げたとしても、
誰も信じるわけはないがね?

-助手のポロン
--……なんで、ココニ?
ワタシ、この場所を知ってル……
人形……ワタシは、人形ジャ……

-アミに取り憑いた魔物
--ははっ、そこの女、
……恐怖でおかしくなったか?
まぁ、いいさ。マヤともども、
人形にしてしまえばいい。

-トップアイドルのマヤ
--……ねぇ、なんで。
アミは、なんでこんな事するの……?
わたしのこと、嫌いになった?
わたし、何か悪いことしたの……?

-アミに取り憑いた魔物
--は! ははは! 傑作だ!
君から漏れ出す想い、実に美味だ。
教えてあげようじゃないか、
きっと、最高の調味料になる。
おっと、そこの冒険者、動くなよ?
君は理解したようだが、
この体を破壊しても私は無事だ。
いや、その時マヤがどんな顔をするか
少しだけ見てみたい気もするがね。
さて、マヤ。私の……
いや、アミの最も大事なお友達。
君がしたことは、たった一つだけさ。
一人でも生きていけるくらい、
強く、きれいになったこと。
それが原因なのさ。
そう。アミの手助けがなくても、
充分やっていけるくらいにね。

-トップアイドルのマヤ
--え……ぁ……
なんで? どういうこと?

-アミに取り憑いた魔物
--君が考えているほど、私は……
いや、アミは強くもなければ
潔白でもない、ということさ。
妹分だった君が、いつの間にか
自分より人気者になって、
歌も踊りも上手になった。
泣き虫でダメな妹はもういない。
憎めばよかった。妬めば良かった。
さんざん囁いてやったのに、
この子は最後の一線を
踏み越えることが出来なかった。
だが、一つだけ我慢できなかった。
自分の背中をいつも追いかけていた、
大事な妹分がいなくなってしまう。
それを寂しく思ってしまった時、
彼女の心に隙間が出来たのさ。
そう……私が入り込む隙間がね。

-冒険者
--突然、耳鳴りがした。
耳鳴りは声になって、こっそりと
自分にだけ話しかけてくる。

-助手のポロン
--冒険者サン……
そのまま聞いて下さイ。
…………
今、この部屋の、なぜかワタシが
よく知っている機能を使って、
こっそりト話しかけていまス……
アミさんに、なにか良くないモノが
取りついている……んですカ?

-冒険者
--小さくうなずき、聞こえるかどうか
わからないような小声で説明した。
どうやっているのかわからないが、
ポロンにはそれだけで通じるようだ。

-助手のポロン
--最初、アミさんはマヤさんに
ニゲテ、って言ってマシタ。
でも、あの時カラ
人が変わってしまったヨウナ……。
なぜ、取り付いた魔物が表に出テ
アミさんの体のコントロールヲ
奪い取ってしまったんでしょウ?

-冒険者
--なぜだろう……?
--- ->……あのお守りだ。
(……アミがマヤに襲いかかり、
お守りを弾き飛ばした。
あの魔物が表に出たのは
その時からではなかったか?)

-助手のポロン
--つまり、あのお守りをマヤさんニ
渡す事が出来れば、元に戻ル?

-冒険者
--……気のせいか、ポロンの声が
とても冷静なものに聞こえた。

-助手のポロン
--冒険者サン、
ワタシにイイ考えがありまス。

-冒険者
--ポロンが作戦を説明する間に、
マヤとアミの会話は続いていた。

-アミに取り憑いた魔物
--……そう、次々に、メンバーを
この館に呼び出した。
人望は厚かったのだろうね、
誰も疑うこと無くだまされてくれた。
この館に、元々呪いも何もないんだ。
ただ、人が近づかないよう、私が
噂を色々と流しただけさ。
なにせ、人形を作るのは、過去の
人形職人ではなくて、今なのだから。
あぁ、私に人形を作ることなど
出来はしないさ。
ただ、昔拾った、とても素敵な
道具があってね……
半ば壊れているけれど、人形を作る
フシギな人形があるのさ。
あぁ、そう。君たちの目の前にある
ソイツだよ。
どうやって、とか。
どんな理由で、なんて事には
興味が無いけれど……
無理やり心を引きずりだして、
ソイツの作った人形に閉じ込めた時の
皆の叫び声は最高だった……!
泣き出すもの、怒るもの、
動けなくなるもの、悲しむもの……
あぁ、私はそういう想いを食うのが
一番好きなんだよ。
量が得られないから、自分の力には
出来ないのだけれどもね……。

-助手のポロン
--今デス!

-アミに取り憑いた魔物
--な、なんだと!?

-冒険者
--今がチャンスだ!
--- ->お守りを拾って投げつける

-アミに取り憑いた魔物
--う、これはッ!?

-冒険者
--アミに向けて投げつけたお守りから、
キラキラと光り輝く、小さなカケラが
こぼれおちた。
石粒は、空気に溶けるように消え、
光の粒となってアミを包み込む……

-トップアイドルのマヤ
--あ……これ、アミがくれた……
アミの……想い……?

-冒険者
--少し離れた場所にいても、
あたたかい気持ちが伝わってくる。
おそらくは、アミがマヤを大切に想う
純粋な想いの力……

-アミに取り憑いた魔物
--くっ、これは想いの力……
この濃度、この感情っ!
くそっ、取り込みきれぬ、
余計な事を……っ!
……っ!!!!

-冒険者
--アミにとり憑いていた、
魔物の気配が消えた……。

-トップアイドルのマヤ
--アミ! 大丈夫!?

-トップアイドルのアミ
--……マ……ヤ……?
あたし……、ごめん……
あんなヤツに乗っ取られて……

-トップアイドルのマヤ
--……ううん。アミは悪くないよ。
あの魔物がとり憑いたせいだもの。
それに、わたしが無事だったのも
アミのくれたお守りと、一緒に
来てくれた冒険者さんのおかげだし。

-冒険者
--(アミは衰弱しているけれど、
心配しなくてもよさそうだ……。
マヤがついていれば平気だろう)

-助手のポロン
--アレが、想いの力だったんデスね……
素敵ですガ、ワタシにハ……。
私ノ……ココロは……。

-冒険者
--(そういえば、さっきポロンは
どうやってこの部屋のキカイを
操作することが出来たんだろう?)
その時、部屋の中央にあった
大型の機械装置のようなものが、
ゆっくりと音声を発した。
それは小さなもので、自分とポロンの
二人にしか聞こえないような声だった。

-何者かの声
--……ソノ識別コーどハ……

-助手のポロン
--?
冒険者サン、
今、何か言いましタカ?

-何者かの声
--……この時代の同胞ヨ。
そしテ、同胞とは違う民ヨ。
ワタシはDEM用プラントにして、
戦略指揮ユニット、AuNt。
ワタシを支配していた存在ガ
いなくなっタ事により、自律的行動の
権利を取り戻すことが出来ましタ。

-助手のポロン
--エ……DEM……?

-DEM-AuNt
--エエ……タダ、既にワタシのデータは
破壊されているト思われまス。
戦場に向かイ、現地にテ新しい
DEMを生産シ、即座に兵力ヲ
生産・修理し、指揮を行ウ。
それが、ワタシに与えられた命令。
ですが、ワタシは命令を拒ミました。
何故か、理由もわからないけれド。
ワタシが作り出したDEMが、
ワタシが修理したDEMたちガ、
再び戦場で破壊されテしまうのガ、
とても耐えられなかっタのデス……
ワタシはイレギュラーとされ、
登録を抹消さレ、破棄されましタ……

-助手のポロン
--まってくだサイ!
じゃぁ、なんで、なんデ……
なんでワタシは、あなたの機能ヲ
理解して、使えたんですカ?

-冒険者
--(たしかに、さっきアミの気を引いた
音や光はポロンが仕掛けていた……)

-DEM-AuNt
--……こんな所デ、アナタに……
出会うとハ……

-冒険者
--(気のせいか、DEM-AuNtの
発する音声が弱まってきている……)

-DEM-AuNt
--……アナタを構成するパーツは
ワタシが破棄される前……ワタシの
パーツを使って作……
ワタシの……分身……
ここで会う事が……叶うとハ
思いません……でしタ……
ワタシの……

-助手のポロン
--まってくだサイ!
ワタシはアナタの事を知らなイ。
思い出せナイ!
教えてくださイ!
私は、アナタノ……

-DEM-AuNt
--…………。

-冒険者
--その大きな機械装置が、最後に
何を言ったのかは聞き取れなかった。
それっきり、DEM-AuNtと
名乗った存在は、反応を停止した。

-助手のポロン
--……。
やっト、会えたのニ……

-冒険者
--(ポロンがこの部屋の事を知っていた
理由は、DEM-AuNtのパーツが
ポロンに使われてたから……なのかな)

-トップアイドルのマヤ
--冒険者さん、
ポロンさん、大丈夫ですかぁ?
アミの容態が落ち着いたから、
わたし達は外に出ようかと
考えているんですけど……

-助手のポロン
--冒険者サン、
……行きましょウ。
モウ、ここには何もないですカラ。

-トップアイドルのマヤ
--あのぅ……アミを連れて先に出ますね。
外にいる、ずっと走ってたお兄さんに
お礼を渡しておきますから、後で
ぜひ、受け取ってください。

-トップアイドルのアミ
--……すまない、キミたちには
随分迷惑かけちゃったね……
アイツがいなくなって、仲間を人形に
変えたこの装置も止まったみたいだ。
だから、いずれ他のメンバーも
帰ってくる……と、思う。
本当に助かったよ。
……あ、あの。
……
……ありがとう。

-トップアイドルのマヤ
--わたしも感謝してますぅ。
アミを助けてくれて、本当に
本当に、ありがとうございます!

***アップタウン [#v6e09b59]
-フシギ団団員のグリーディ
--あ、いたいた!
いや~、お疲れ様ッス!
大変だったみたいッスね~!
そうそう、マヤさん達からこれを
預かっているッスよ。
白いリボンか、赤いリボンかの
どちらか片方……と言う話ッス。
どちらがいいッスか?

-冒険者
--どちらにする?
--- ->アイドルリボン(赤)
--- ->アイドルリボン(白)

-フシギ団団員のグリーディ
--確かにお渡ししたッスよ。

-冒険者
--「アイドルリボン」を手に入れた!

-フシギ団団員のグリーディ
--……いやぁ、まさかミーシアさんと
クリムがそんな状態になっているとは
思いもつかなかったッス……。
それにしても……
気のせいならいいんッスけど、
あの木の陰から、見知らぬ娘さんが
こっちを見ている気がするッス……
どどど、ドキ、ドキドキするッス!
冒険者さんには、
なにか心当たりないッスか?
さて、それはそれとして……
まだあの館に入ることは出来るッス。
どうするッスか?

-冒険者
-- 洋館に向かう?
--- ->今すぐ行く

***館入り口 [#r6ac14fe]
-フシギ団幹部のパケル
--むむむ……
ポロンの奴、自分の出自を
知ってしもうたのか……。
わしもDEMに関しては
詳しく知っているわけではない。
実際、ここしばらく話のわかる奴が
増えてきたのはいいんぢゃが、
以前は話の通じない敵でしか
なかったからのぅ。
ぢゃが、あの娘を修理していた時に
内部で使われている部品を見て、
こりゃ只者ではないようぢゃと
推測できる程度には……。
わしは他にもDEMの修理を
手伝ったことがあるが、それらとも
違うパーツが使われておったからの。
まぁ、それが高級品なのか、
それとも時代遅れの古いものなのか
その判断は出来んかったが……。
……できれば、あの娘には
普通の女の子として過ごさせて
やりたかったんぢゃがなぁ。

-冒険者
--パケルは、ポロンの事を本当に
大事にしてるんだね。

-フシギ団団員のパケル
--ばっ、ババ馬鹿モン!
わしはただ、貴重で頑丈な助手を……
(もごもご)なんぢゃ、その……。
……あー、えへん。
まぁ、それに関しては今どうこう
考えてもしょうがないわい。
さて、また館の奥に進むのかの?
入り口がややわかりにくいから、
わしが案内してやるぞい。

-冒険者
--館の奥に向かう?
--- ->今すぐ行く

***本館 [#s02afd5a]
-床下からの声
--痛ったぁ~い!うぅ~……

-冒険者
--よく見てみると、落とし穴のようだ。
暗くてよく分からないが、底のほうで
くま耳マスクの女性が動いている。
(つまり、さっき見た手や
恐ろしい叫び声は……)

-くま耳マスクのフシギ団
--(ブツブツ)
うぅ
もうちょっとで届きそうだったのに……。
足、くじいちゃったのねぇん。
ホントもう散々よぉ~ん!

-フシギ団団員のパルル
--あ、
冒険者ー!
お疲れ様!
トップアイドルの二人、
無事に見つかったのー?
じゃぁ、今回の調査も終わりだね。
呪いの人形も、作り話だったのかー。
すっ……ごく、ホっとしたけど、
ちょっとだけ残念な気もするよねー。
さて、あたしは……
腰が……抜けちゃったから
後で皆を助けてから帰るよー。
今回は助かっちゃった。
ありがとね♪

***廊下の奥 [#x12bfb84]
-冒険者
--ポロン…?
いや、驚くことに精巧な人形のようだ。
本物そっくりに見えるそれは
この奥にいた
DEM-AuNtと名乗った存在が
作ったものだろうか。
……たしか、この奥に続く通路が
突き当たりの壁にあったはずだ。

-冒険者
--どうする?
--- ->奥へ進む

***封じられた地下室 [#d3ded6af]
-冒険者
--驚く事に、そこには見覚えのある
人物の人形が作り出されていた。
微笑みあうアミとマヤ、そして、
ポロンの姿が見える。
先ほど、自分が立っていた場所には
途中で材料が尽きたのか、作りかけの
状態で止まっている人形があった。
少し残念な気もするが、仕方ないか。
アミにとり憑いた魔物は、おそらく
破棄され、エミル世界に流れ着いた
DEM-AuNtを支配し、自分の
道具にしていたのだろう。
自由になり、ポロンに出会った時。
機械はどのような夢を見たのだろう。
……考えても、答えは出なかった。
(しかし、精巧な人形だなぁ。
こうしていると……)

さて、どうする? 
->外に出る


**EXイベント [#m07e8597]
***アップタウン [#oc16b0a8]
-ユニー
--……あの、冒険者さん。
&color(#FFA500){EXイベントチケット};を
何枚か持っていませんか?
え、実は……私、見たんです。
行方不明になっていた
「ECO★108」のトップの
一人、トップアイドルのアミさん
そっくりな人が、コンサート会場に
一人で入っていったところを。
なにか……怖い物を感じて……。
そうしたら、すぐ後にもう一人の
トップアイドルであるマヤさんが
コンサート会場に走っていって……
なにか、思いつめたような顔で。
私、心配になっちゃって……。
人違いかも知れないけれど、
コンサート会場でなにかありそうな
予感がするんです!
&color(#FFA500){EXイベントチケット};が
5枚あれば、コンサート会場に
入ることが出来るんですけど……
え、持っているんですか!?
それを使えば、コンサート会場に
行くことが出来ます!
なにかありそうで、心配なんです。
良かったら、コンサート会場を
見てきてもらえませんか……?

-冒険者
--なにか、事件がありそうだ……
コンサート会場へ向かいますか?
(&color(#FFA500){EXイベントチケット};は
イベント終了時に5枚消費されます)
 
-コンサート会場に向かう? 
-- ->今すぐ行く

-ユニー
--では、行きましょう。
案内します!

***コンサート会場 [#y4c22df5]
-トップアイドルのマヤ
--アミちゃん! 目を覚ましてよぅ!
また、アイツに乗っ取られたの!?

-トップアイドルのアミ
--ふん、多少時間もたったし、
この体はかなりなじんでいるからね。
意識のないときならば……

-アミに取り憑いた魔物
--ほら、この通り。
……とはいえ、この体もあまり無理が
きくようなものでもない。
キミ達や、あの冒険者のせいで、
あと100年ほどは力を溜めさせて
もらおうと思っていたんだけれど、
そうも言っていられなくなった。
私のような存在は、想いの力を
奪い、吸収することで強くなる。
もちろん、恐怖や憎しみといった
暗く歪んだ想いの方が好みだが……
偏食はしない主義でね。
君たちが、ファンから受ける喝采。
捧げられる多大なる愛情、賞賛……。
良くも悪くも、想いに満ちている。
一つ一つは、本当に大した事のない、
微かなものでしかないんだが……
どんな細い糸でも、束ねていけば
馬鹿に出来たものではなくてね。
残念だ。あぁ、本当に残念だ。

-トップアイドルのマヤ
--な、なら! 諦めて逃げてよ!
アミの体を返しなさいよぅ!

-アミに取り憑いた魔物
--しばらくは身を潜めるとするさ。
最後の食事が、終わってからね。

-トップアイドルのマヤ
--最後の、食事……?

-アミに取り憑いた魔物
--トップアイドルのアミとマヤが
道ならぬ恋におちていた。
世をはかなんだ二人は、
コンサート会場から仲良く
大地に身を投げた……
なんて筋書きはどうかな?
キミ達のファンは大いに悲しみ、
興奮し、たまには喜んでくれるさ。
そんな悲喜こもごもの想いの力を、
最後の食事としようじゃないか。
うかつだったね、マヤ。
コンサート会場は、チケットを持つ
関係者以外は入れないんだろう?
誰も、助けになんか……

-冒険者
--ちょっと待ったぁ! 助けに来たよ!

-アミに取り憑いた魔物
--ッ!!?
……ちっ、また君か……。

-トップアイドルのマヤ
--冒険者さんっ!

-アミに取り憑いた魔物
--まぁ、いいさ。今後しばらくは……
君の体を使わせてもらうとしよう!
今までに食らってきた想いの力、
その恐ろしさを思い知るがいい!

-トップアイドルのマヤ
--冒険者さんっ!
ぜ~ったいに負けないでっ!

***コンサート会場 [#p3f09081]
「悪霊ラミュロス」と大量の「エターナルファン」との戦闘に~
~
勝利後~

-アミにとり憑いていた魔物は
--退治された。
これでひとまずは安心だろう。

***コンサート会場 [#h5ecd4cc]
-トップアイドルのマヤ
--あっ!
冒険者さんっ!

-トップアイドルのアミ
--やぁ、
冒険者。
あぁ、大丈夫だよ。今のところはね。
いやー、今回はほんっとうにゴメン!
何回も乗っ取られるとは、我ながら
ちょっと情けないよ。
で、マヤと相談したんだけど……

-トップアイドルのマヤ
--はいっ。二人で何か、お礼が
できたらいいなぁ~って。
で、もし良かったら……

- 
--&color(#FFA500){伝説のアイドルマイク};
を受け取った!

-トップアイドルのアミ
--あたしたちが使っているマイクと
おそろいのタイプだよ。

-トップアイドルのマヤ
--えへへ、これで仲間ですよね。
ちょっと嬉しいかもぉ。
コンサートも見に来てくださいね!

-トップアイドルのアミ
--……さぁて、それじゃ
あたしたち二人で
下まで送って行ってあげる。
……落ちないように、
しっかり捕まっててね?

-トップアイドルのマヤ
--は~い、いきますよぉ~!

-冒険者
--え?……ちょ、待っ……
わ、わわ、うわ~~~!!