[[イベントログ記録へ戻る>Event/Log]]
*イベントログ「ヒトトセのフシギなたまご・終の章」 [#v761d752]
***卵の部屋 [#pf11ee73]
 トロン博士:
  ……ついに、
  全ての謎が
  明かされるのですですね?
 
 エミル:
  何だか、
  ドキドキするね……
 
 エミルのネコマタ:
  (ねぇねぇ、ご主人。
  新しい友達が増えるのかな?
  ふえると楽しいね~)
 
 ルルイエ:
  でも、卵の中にいるのは
  ウルとルゥなんでしょ?
  謎も何もないと思うけど。
 
 ベリアル:
  俺が知ってるウルは
  かなりの悪ガキだったが、
  改心したんだって?
 
 タイタス:
  ウルはルゥのために
  自分の存在さえ犠牲にしたんだ。
  やり方はめちゃくちゃだったが……
 
 マーシャ:
  あの子は、よくも悪くも
  幼くて純粋だっただけなのよ。
 
 クォーク博士:
  記録の準備もオッケーよ!
  それじゃ、ロウゲツさん!
  始めてちょうだい!
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ……時は満ちました。
  我ら卵の守護魔一同、
  最後の使命を成し遂げる時が……

 心の準備は出来ましたか?

 →(まだ……)
 (最初に戻る)

 →(ばっちり出来てる!)
 
 【守護魔一同、卵の方向へ向き直る】
 
 
 ウル:
  ……外の世界には
  イヤなことがいっぱいあった。
  だから、
  ルゥがここにいたいなら、
  ずっとここにいてもいいと思う。
 
  外の世界から
  イヤなものが入ってきたら
  ウルがやっつけてやる!
 
 ルゥ:
  …………
 
 ウル:
  でも……ウルは、
  ルゥの「こわい」は
  やっつけられない。
  だって、ウルには
  ルゥの「こわい」はわからない。
 
 ルゥ:
  …………
 
 ウル:
  ウルは、
  ルゥのことがわからないのが
  「こわい」よ……
 
 ルゥ:
  …………
 
  「ここ」があった。
  「ここ」だけ。
  それが、「最初」。
 
  「次」に、「言葉」が来た。
  『中に誰かいるのですです?』
  「ここ」じゃない「場所」があった。
 
  言葉は、ずっと来た。
  何度も、何度も……。
 
  見つかりたくなかった。
  「ここ」が、「ここ」では
  なくなると感じたから。
  ……それが、「こわい」だった。
 
 ウル:
  ウルは、知ってる……!
  「ここ」のことも、
  「ここ」じゃない「どこか」も。
 
  そうだ、ウルは、
  「どこか」に「行きたい」だった……
  「知りたい」だった……!
  だから……!

 守護魔・ムツキ:
  名前も、体も持っていなかった、
  あなたは、
  私のお札を……守護魔の力を、
  欲しがっていましたね。
 
  まるで、赤ちゃんが
  お母さんのお乳を求めるように……
  ただ、無邪気に、純粋に。
 
 守護魔・キサラギ:
  私を見てたのは、あなただった。
  冬の精霊の恋を
  成就させようとしたのは、
  私の真似をすれば、
  私に……守護魔になれると
  思ったからなのよね。
 
 守護魔・ヤヨイ:
  善悪にも道理にも縛られない、
  君の純粋な意思を、
  私は拒絶した。
  ……そして君は知ったのですね。
  「自分」と「他者」との境界を。
 
 守護魔・ウヅキ:
  だから、キミは
  あたしを学校に閉じ込めたんだよね。
  そうすれば、代わりに
  守護魔になれるって思って。
 
 守護魔・サツキ:
  自分が守護魔になれないなら、
  守護魔を子分にすれば
  間接的に守護魔の力を
  自分のものにできる……
  もっと大事なものがあることも
  知らないで、ね。
 
 守護魔・ミナヅキ:
  「なまえ」と「かたち」……
  あなたが、あなたであるために
  必要な、たいせつな贈り物……
 
 守護魔・フミツキ:
  ウルちゃんはたまごで、
  名前と体が欲しかったから、
  たまごがウルちゃんを
  ウルちゃんにしたんだね!

 ルゥ:
  「あなた」が「ウル」になったから、
  ……「ここ」に残されて……
  とても、こわくて……

 守護魔・ハヅキ:
  ハヅキは、聞いた。
  卵の中で、泣いてた声。
  ……残されたことが、悲しいから。
  ……変わることが、こわいから。
 
 守護魔・キクヅキ:
  ウルも、さびしかったんだよね。
  だから、一緒にいられる
  仲間が欲しくて……
 
 守護魔・カミア・カンナ:
  ルゥ様が喜ぶと信じて
  名前と体を与えることで
  満たされようとして……
  でも、ルゥ様はこわがって、
  拒絶してしまった……

 ルゥ:
  「私」になるのがこわい。
  「私」は「私」がこわい……

 守護魔・シモツキ:
  ウルは、卵を壊すことが
  ルゥのためになるって
  思い込んじゃったのよね。
  ……結局、ウルは消えちゃって。
  ルゥも卵に閉じこもったままで。
 
  でも、まちがいは誰にでもあるわ!
  だから、出てきてお話ししましょ!
 
 守護魔・ムツキ:
  私たちが、いつもそばにいます。
 
 守護魔・キサラギ:
  あなたたちに
  教えてあげたいことが、
  たくさんあるのよ?
 
 守護魔・ヤヨイ:
  私たちは、
  もっと君たちと話をしたい。
  君たちのことを、わかりたい。
 
 守護魔・ウヅキ:
  あたしたちは、
  もっとキミたちと
  触れ合いたいの!
 
 守護魔・サツキ:
  外の世界は、
  理不尽なことでいっぱいだけど……
 
 守護魔・ミナヅキ:
  誰も、
  こころに「きず」を負うことからは
  逃れられないさだめ……
  それでも……
 
 守護魔・フミツキ:
  フミは、
  いっしょにあそびたい!
 
 守護魔・ハヅキ:
  みんな一緒なら、
  「こわい」と戦えるから……!
 
 守護魔・キクヅキ:
  今度こそ、おれと
  友達になってよ!
 
 オコジョ:
  ……きゅっ。

 ウル:
  ……そうだ。ウルは……
  ルゥと……みんなと一緒に、
  お団子を食べたかったんだ。
 
 ルゥ:
  おだんご……?
 
 ウル:
  外の世界には、
  「こわい」がいっぱいあるけど、
  「おいしい」とか、
  いいものもいっぱいなんだ!
 
  この卵の中にいても、
  「こわい」は無くならない。
  だったら、お団子がある分、
  外の世界の方がいいぞ!
  お団子は、おいしいんだぞ!

 守護魔・カミア・カンナ:
  たった一歩でいいの。
  踏み出して……!
  乗り越えて……!

 ウル:
  ……これからは、
  ウルがずっと
  ルゥと一緒にいる。
  ルゥをひとりぼっちにしない。
 
  ううん、ウルだけじゃない。
  友達もいる!
 
  ほら、聞こえるだろ?
  言葉が……「歌」が!

 守護魔・シモツキ:
  私たちがついてるから!
  殻を破って、出てきて!
 
 エミル:
  ……この「歌」は……?
  なんだろう、
  とても懐かしい気がする……
 
  ……がんばれ。
  がんばれ!
 
 マーシャ:
  エミル……?
  ……そうよ。
  がんばって!
 
 エミルのネコマタ:
  がんばって……
  みんなが待ってるよ!
 
 トロン博士:
  自分は、あなたのことを
  知りたいですです!
 
 ルルイエ:
  少しずつで……
  今、できる分だけでいいから!
  がんばって!
 
 ベリアル:
  俺達が、力になる!
  だから、「勇気」をもて!
 
 タイタス:
  ……それが、君たちよりも
  先に生まれた僕たちの
  義務だからね。がんばれ!
 
 クォーク博士:
  前に進むの……
  未来をひらくのよ!

 →(がんばれ……!!)
 
 
 ルゥ:
  聞こえる……
  ああ…………!
 
  あたたかくて……
  やさしくて……
  これが、ウルが外の世界で
  見つけたものなのね……?
 
  私も……ルゥも、
  ウルと一緒にいたい。
  こわいけど、
  ウルと一緒にいきたい……!
 
 ウル:
  ずっと一緒だ。
  だって、ウルとルゥは……!
 
 
 【光に包まれる卵と周囲】

 【卵が割れ、守護魔・ウルゥが現れる】
 
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ……お待ちしておりました、
  主様…………
  新しきヒトトセの守護魔・ウルゥ様。
 
 守護魔・ウルゥ:
  ……長い夢を見ていました。
 
  今ならわかります。
  幼くて愚かな私たちが、
  あなたたちに、そしてこの世界に、
  大切に守られ
  愛されていたことを。
 
  ああ……
  善と悪、生と死、
  愛と憎しみ、強さと弱さ。
  幾億の糸で織られたこの世界は、
  なんと美しいのでしょう。
 
  悲しみも痛みも、
  私たちにとって必要な傷でした。
  私たちはこの傷を戒めとし、
  そして誇りとして、
  新しく生まれた「私」を
  生きていきましょう。
 
  さようなら、私のゆりかご。
  これまで守り育てていただき、
  本当にありがとう。
 
  私を守り導いてくれた、
  守護魔の皆さん。
  ……旅立ちの時が来ました。
 
 守護魔・ロウゲツ:
  主様の、仰せのままに。

 守護魔・ウルゥ:
  ……あら?
 
  あらあらっ?
  ……あらまあ、
  困りましたねぇ。
 
 
 【元に戻るウルとルゥ】
 
 
 ウル:
  ……あれっ!?
  ウルは、ウルに戻っちゃったぞ!?
 
 ルゥ:
  あ、あ、あ……!
  力、足りない……!
 
 守護魔・ロウゲツ:
  やはり、こうなりましたか。
 
  ……卵の中で過ごすべき時期に、
  半身が卵の外を動き回り……
  あまつさえ、一度消滅したために
  主様は非常に不安定な存在に
  なってしまったのでございます。
 
 ウル:
  ど……どうしよう、ルゥ?
 
 ルゥ:
  卵には、もう戻れない。
  ……ウルとルゥが、
  もっとがんばって、
  強くなるしか……
 
 守護魔・ロウゲツ:
  それでしたら、
  うってつけの御方が
  いらっしゃいますね。
 
 【守護魔達がエミル達の方へ集まる】
 
 守護魔・ロウゲツ:
  ○○様。
  ウル様とルゥ様が、
  立派な守護魔になれるよう、
  あなた様のもとで
  育て上げていただけませんか。
 
 ウル:
  ……ルゥは、どう思う?
 
 ルゥ:
  こわい……
  こわいけど……
 
  あ、あの……
  ふつつかものですが、
  よろしくおねがいします……
  ○○様。
 
 ウル:
  あっ、ウルも知ってるぞ!
  これって、ケッコンだよな?
  ○○!
  ウルとルゥとケッコンしよう!
 
 【ウルとルゥの方を向く守護魔達】
 
 守護魔・ムツキ:
  あらあら……
  うふふ、おませさんね。
 
 守護魔・キサラギ:
  よかったわね~、ウル、ルゥ!
  幸せにね!
 
  ……ロウゲツ兄様、
  せっかくだから、私たちも……
  きゃ~、言っちゃった、言っちゃった!
 
 守護魔・ヤヨイ:
  ウル、ルゥ。
  ○○さんから
  たくさん学んで下さい!
 
 守護魔・ウヅキ:
  おめでとう!
  手紙、書くからね!
 
 守護魔・サツキ:
  ……まあ、好きにしたら
  いいんじゃない?
 
 守護魔・ミナヅキ:
  どうぞ、末永くお幸せに……
  時々は、わたしのことも
  思い出して……
 
 守護魔・フミツキ:
  フミもいっしょにいきたい!
  (じゅるり)
 
 守護魔・ハヅキ:
  ……元気で。
  (にこっ)
 
 守護魔・キクヅキ:
  おめでとう、ウル、ルゥ!
  おれも、何かうれしい!
 
 オコジョ:
  きゅっきゅ~♪
 
 守護魔・カミア・カンナ
  二人一緒に、平等に
  かわいがってあげて下さいね♪
  かわいがってもらって下さいね♪
 
 守護魔・シモツキ:
  めでたし、めでたしね!
 
 エミル:
  うん、
  ○○なら
  適任だと思うよ!
 
 トロン博士:
  自分にも、
  時々調査させてもらえると、
  ありがたいですです。
 
 ウル:
  ありがとう……
  ありがとう、みんな!
 
 ルゥ:
  これが、友達……
  ルゥは、生まれてよかった……!

 守護魔・ロウゲツ:
  ……こうして、
  このヒトトセは
  大団円のうちに幕が下り、
  世界は無事、新しいヒトトセを
  迎えることとなったのでございます。
 
  この先のあなた様の物語が
  幸せなものとなりますよう、
  我ら守護魔一同、
  お祈り申し上げます。
  ありがとうございました。
 
 
 
  ……これで、
  本当に全てが終わったと
  お考えでございますか?
 
  いえ、これ以上は、
  私の口からは……
 
  来年のことを言うと
  鬼が出る、と申しますゆえ……
  フフフ……