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*対モンスター用大規模戦闘演習 ストーリー&ログ [#zfd749b7]
#contents
--http://www.econline.jp/event/sp/index.html

**アクロニア混成騎士団からの声明文 [#q92d5aad]
 至急演習! 現地集合! 即日戦力、熱烈歓迎!
 
 ~アクロニア混成騎士団:広報部より演習のお知らせ~
 
 
 冒険者諸君! 君達はその力を何に使っているだろうか?
 世界の謎を解きあかすため。それは素晴らしい。
 更に強くなり、より遠くの世界を切り開くため。それもいい。
 大事な人を守るため。大変素晴らしい。
 その力で、守って欲しいものがある。
 それは、諸君の大事な人や、諸君の知らない人々にとっての大切な人々。
 都市に住み、モンスターに襲われることを経験せず、平穏に暮らす人々だ。
 
 アクロニアは、常に平和な世界ではない。
 モンスターも多いし、今すぐということではないが、危険があることは事実だ。
 そこで我々、アクロニア混成騎士団は冒険者諸君の力量を計り、
 有事の際に君達の手で人々を守ることが出来るように、
 久々に「対モンスター用大規模戦闘演習」を実施することにした!!
 今回は、目的意識をはっきりとさせるために、場所を絞って実施する。
 場所はファーイーストシティ周辺とトンカ市街……そう、今回の目的は「都市防衛」だ!
 演習の日時については混成騎士団より正式に発表させてもらう。
 放送を確認後、速やかに行動せよ! 以上、諸君らの健闘を祈る! 

**プレストーリー [#e5addf9e]
 「え、今回の演習、ファーイーストとトンカだけなんですか?」
 ここは、アクロニア混成騎士団内部、各軍共通の休憩所。
 広報部の作ったチラシを見てちょっと間の抜けた声をあげたのは、アクロニア混成騎士団の新米情報部員である。
 騎士団内部でもチラシが完成した今になって詳細が分かったばかりで、
 今回の演習が何故ファーイーストとトンカだけなのか、その詳細は知らされていなかった。 
 
 「その話なら、あんまりクチバシをつっこまない方がいいぞ」
 疲れた声でぼやきつつ、一人の騎士団員が応じる。チラシを持ってきた演習の責任者で、
 新米と出身国は異なるが、職務上は先輩にあたる相手だ。
 「まぁ、大雑把なところなら、俺が知ってる限りは教えられるが……」
 好奇心に突き動かされ、間髪いれず答える。周囲の騎士団員達も、興味深げに聞き耳を立てる。
 「じゃぁ、先輩。知っている限りでいいので教えてください!」 
 
 「……まず、モンスターの襲撃を想定した戦闘演習は、混成騎士団としてはあまり乗り気ではない。これは分かるな?」
 「え、なんでですか? 演習のあの雰囲気好きなんですけど」
 見事にずれた返答を返す新米に苦笑しつつ、騎士は答える。
 「俺達アクロニア混成騎士団は、各国がアクロポリスシティに派遣した各軍の寄り合い所帯だ。
  その存在意義は、アクロポリスシティの独立阻止と……騎士団を構成する他国への牽制だな。
  モンスターから人々を守る、なんてのは、大義名分ではあっても本来の目的じゃない。
   ……だから、混成騎士団はモンスターと戦う演習はやる気がないのさ」
 その一言で、周囲に沈黙が降りる。この場所にいる仲間達も、いつかお互いに刃を向けあうことがあるかもしれない。
 忘れかけていたそのことを、思い出してしまったからだ。 
 
 「しかし、ファーイーストだけは積極的に演習を推進していく意思を見せていた。
  知ってのとおり、あそこはもともと、金があっても固有の兵力が少ないからな」
 先輩と呼ばれた男が、重い空気を払うように軽い口調で言葉をつなぐ。
 「先輩、それはわかるんですけど……なんで、トンカが演習対象に入っているんですか?」
 「……アイアンサウスに対する挑発だろうな。どこかから資金援助を受けているのかもしれん」
 南軍を構成するアイアンサウスとトンカは、連合都市ではあるが、ここ最近、両者の仲は険悪になってきている。
 トンカが独自に動くということは、南軍においてアイアンサウスが持っている主導権を無視するということである。
 アイアンサウスとしても、黙って見過ごせることではないだろう。
 「ファーイーストは都市周辺に防衛線を張り、モンスターの侵攻を食い止める演習を行うそうだ。
  トンカの演習内容だが、都市内部に侵入したモンスターを発見し、排除するのが目的らしい。
  仮想敵として想定されているのは、トンカに最も近く、トンカに攻め込む可能性がある相手。
  ……つまり、この訓練はアイアンサウス正規軍がトンカ市街に侵入したことを想定しての訓練なんだろうな」 
 
 「あぁ、もぅ! なんで皆仲良く出来ないんですか!」
 いらだった新米の言葉に、先輩と呼ばれた騎士団員が答える。
 「それが大人の事情ってやつさ。
  俺達に出来るのは、演習中に冒険者連中が事件に巻きこまれないように、注意して運営を行うこと
  ……と、まぁ、ありきたりだが、出来ることをやるしかないのさ。
  というわけで、今回の放送関係はお前にまかせるからな、しっかりやってくれよ」 

**演習ログ [#qaf4f0e3]
&color(red){※2007/07/27-28 両日、同じログでした。};

 混成騎士団員:冒険者の諸君!
 混成騎士団員:私はアクロニア混成騎士団の演習担当だ。
 混成騎士団員:本日21時より、対モンスター戦闘演習を行う。
 混成騎士団員:これは、通常の騎士団演習ではない。
 混成騎士団員:繰り返す、これは通常の騎士団演習ではない。
 混成騎士団員:今回は、ファーイーストにおける都市防衛と、
 混成騎士団員:トンカでの市街防衛を目的とした演習となる。
 混成騎士団員:参加する諸君は、都市に入り込もうとする、
 混成騎士団員:あるいは、入り込んだモンスターと戦う。
 混成騎士団員:既に騎士団に加入している者だけでなく
 混成騎士団員:何処の騎士団にも属していない者も参加可能だ。
 混成騎士団員:混成騎士団情報部より説明があるので、
 混成騎士団員:注意して聞いて欲しい。
 混成騎士団員:また、参加を希望しないものは、
 混成騎士団員:演習開始前に、対象の地域から避難して欲しい。
 情報部員:皆さん、お疲れ様です。
 情報部員:それでは今回の戦闘訓練に関するルールについて
 情報部員:説明させていただきます
 情報部員:混成騎士団の手により各フィールドマップに
 情報部員:モンスターを呼び寄せる効果のある
 情報部員:特殊なトルマリンを少量配置しています。
 情報部員:演習中、対象フィールドにモンスターが現れますので、
 情報部員:皆さんは、モンスターの討伐を行ってください。
 情報部員:なお、今回は破壊するトルマリンは配置していません。
 情報部員:モンスターの発生状況と時間については
 情報部員:私から皆さんへお伝えいたします。
 情報部員:また、演習を行うMAPは以下のとおりです。
 情報部員:モーモー草原(Lv20~40)
 情報部員:イストー岬(Lv20~40)
 情報部員:穀倉地帯(Lv40~60)
 情報部員:フシギ団の砦(Lv40~70)
 情報部員:トンカ(Lv70以上)
 報部員:演習期間はモンスターが大量に発生します。
 報部員:参加しない方は、演習を行うMAPより、
 報部員:お早めに避難いただけますようお願いします。

 混成騎士団員:冒険者の諸君!
 混成騎士団員:今から5分後に演習が開始される。
 混成騎士団員:放送を確認後、速やかに行動せよ!
 混成騎士団員:以上だ。諸君らの実力を見せてくれ!
 情報部員:演習を行うMAPは以下のとおりです。
 情報部員:モーモー草原(Lv20~40)
 情報部員:イストー岬(Lv20~40)
 情報部員:穀倉地帯(Lv40~60)
 情報部員:フシギ団の砦(Lv40~70)
 情報部員:トンカ(Lv70以上)
 情報部員:演習期間はモンスターが大量に発生します。
 情報部員:参加しない方は、お早めに避難をお願いします。
 情報部員:ということで、もうすぐ演習開始です。
 情報部員:冒険者の皆さん、頑張ってくださいね。

 混成騎士団員:では、これより演習を開始する!
 混成騎士団員:総員、モンスターを討伐せよ!
 情報部員:これより、モンスター出現の連絡を行います!

 モーモー草原東エリアにモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 トンカ北西エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北西エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯南の海岸にモンスター出現!
 トンカ東エリアにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 トンカ南エリアにモンスター出現!
 モーモー草原東エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦西南エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯南の海岸にモンスター出現!
 フシギ団の砦西エリアにモンスター出現!
 トンカ北エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦南エリアにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!
 モーモー草原東エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯西エリアにモンスター出現!
 トンカ東エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北西エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦南エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯東エリアにモンスター出現!
 トンカ北西エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦西南エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯南の海岸にモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!

 混成騎士団員:モーモーもうげん?何いっとるかぁ!
 情報部員:……あいたっ!先輩、グーはやめてくださいよ。
 混成騎士団員:これも愛の鞭だ。次は冒険者諸君に謝罪と訂正!
 情報部員:訂正します、モーモー草原の北エリアです。
 情報部員:申し訳ありませんでした。あー、痛ぁ……。

 モーモー草原南西エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯南西エリアにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!

 情報部員:……あれ、おかしいですね。
 混成騎士団員:どうした、また『モーモーもうげん』か?
 情報部員:ち、違いますよ!
 情報部員:モーモー草原は関係ないんです!
 情報部員:設置していないはずの場所から、
 情報部員:トルマリンの反応が……
 混成騎士団員:なに、なんだと!?
 情報部員:これは……ファーイースト市街地!?
 混成騎士団員:そんな馬鹿な!責任者出て来い!
 情報部員:……責任者は先輩ですってば。

 トンカ南エリアにモンスター出現!

 情報部員……ファーイースト市街地、依然反応有り。
 情報部員:指示をお願いします!
 混成騎士団員:お、おう。……コホン、す、すまないが、諸君。
 混成騎士団員:モモ、モーモーモーげん近辺の冒険者で、
 混成騎士団員:現在手が開いているものは
 情報部員:先輩もモーモーもーげんって言ってますよ。
 混成騎士団員:この非常時に冷静に突っ込むな!
 情報部員:いたっ、先輩、グーで返すのはやめてくださいよ!
 混成騎士団員:……コホン。見苦しいところをお見せした。
 混成騎士団員:モーモー草原近辺で、手の空いている者は、
 混成騎士団員:ファーイーストの市内を見てもらえないか。
 混成騎士団員:何もなければそれでいいのだが……
 混成騎士団員:万が一ということも有る、よろしく頼むぞ!

 フシギ団の砦南エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯東エリアにモンスター出現!

 情報部員:ファーイースト西門近くに、モンスター出現!
 情報部員:ローキーやバウなどの、
 情報部員:獣型モンスターの存在を確認!
 混成騎士団員:本当に来たのか!
 情報部員:モーモー草原のトルマリン反応も
 情報部員:先ほどより強くなってきています!
 混成騎士団員:冒険者諸君、注意してくれ、
 混成騎士団員:これはただの演習ではない!
 混成騎士団員:繰り返す、これはもう演習ではない!

 モーモー草原北エリアにモンスター出現!
 ファーイースト北門近くにモンスター出現!
 穀倉地帯西エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北西エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦西エリアにモンスター出現!
 ファーイースト南門近くにモンスター出現!
 イストー岬南西の海岸にモンスター出現!
 穀倉地帯西エリアにモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 トンカ北エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦西南エリアにモンスター出現!
 モーモー草原東エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦南エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯南西エリアにモンスター出現!
 トンカ南エリアにモンスター出現!
 モーモー草原南西エリアにモンスター出現!
 ファーイースト北門近くにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!
 ファーイースト南門近くにモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦西エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯南西エリアにモンスター出現!
 トンカ東エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北西エリアにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!
 フシギ団の砦南エリアにモンスター出現!
 ファーイースト西門近くにモンスター出現!
 穀倉地帯南西エリアにモンスター出現!
 トンカ北エリアにモンスター出現!
 モーモー草原東エリアにモンスター出現!
 ファーイーストシティの中央にモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 トンカ北西エリアにモンスター出現!

 情報部員:……トルマリン反応、沈静化しました。
 混成騎士団員:……ふぅ、これで一息つけるか……?
 混成騎士団員:次の活性化までの時間は?
 情報部員:おそらく、5分ほどではないかと。
 混成騎士団員:……諸君。今いるモンスターを退治したら、
 混成騎士団員:3分くらいは休憩できそうだ。
 混成騎士団員:何か変化があり次第報告するから、
 混成騎士団員:今は少し休み、息を整えておいてくれ。
 混成騎士団員:まだ先は長い、気をつけてくれ。

 情報部員:トルマリンの反応、再活性化が始まりました!
 混成騎士団員:早いな……いや、予定通りか。
 情報部員:はい、場所ごとに多少の差がありますが、
 情報部員:モンスターの再出現まで、あと少しです。
 混成騎士団員:諸君、休憩の時間は終わりだ。
 混成騎士団員:武器を取れ!戦いが始まるぞ!
 情報部員:各地でモンスターの出現を確認!

 モーモー草原北西エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦西エリアにモンスター出現!
 ファーイースト南門近くにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!
 トンカ南エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北西エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦南エリアにモンスター出現!
 ファーイースト東のダンジョン方面にモンスター出現!
 穀倉地帯南の海岸にモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 トンカ南エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯西エリアにモンスター出現!
 トンカ東エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北エリアにモンスター出現! 

 混成騎士団員:多少、落ち着いてきたか。
 情報部員:まだトルマリンの反応は強いようです……来ますね。
 混成騎士団員:しかし、一体誰がこんなことをしたんだ。
 混成騎士団員:我々以外にあのトルマリンを所持している者が?
 情報部員:我々以外に、誰かが作り出した可能性もあります。
 混成騎士団員:考えたくは無いが、内部の誰かということも……
 情報部員:……充分にありえますね。

 フシギ団の砦西エリアにモンスター出現!
 ファーイースト北門近くにモンスター出現!
 穀倉地帯南西エリアにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!
 フシギ団の砦南エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯西エリアにモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 トンカ北西エリアにモンスター出現!
 ファーイースト西門近くにモンスター出現!
 トンカ東エリアにモンスター出現!
 モーモー草原東エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦西南エリアにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!
 トンカ北エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北西エリアにモンスター出現!
 ファーイースト南門近くにモンスター出現!
 穀倉地帯西エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦南エリアにモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北エリアにモンスター出現!
 ファーイースト南門近くにモンスター出現!
 穀倉地帯南の海岸にモンスター出現!
 フシギ団の砦西エリアにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!

 騎士団員:手の空いたものは、負傷者を助けてやってくれ!
 騎士団員:周囲をよく見て、助け合うんだ。
 騎士団員:モンスターと君達の違いは、そこにある!

 フシギ団の砦西南エリアにモンスター出現!
 ファーイースト西門近くにモンスター出現!
 トンカ南エリアにモンスター出現!
 モーモー草原南の海岸にモンスター出現!
 ファーイーストシティの中央にモンスター出現!
 穀倉地帯東エリアにモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 モーモー草原東エリアにモンスター出現!
 フシギ団の砦西エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯西エリアにモンスター出現!
 トンカ北の大通りにモンスター出現!
 フシギ団の砦西南エリアにモンスター出現!
 ファーイースト南門近くにモンスター出現!
 イストー岬南の草原にモンスター出現!
 トンカ東エリアにモンスター出現!
 モーモー草原北西エリアにモンスター出現!
 イストー岬東エリアにモンスター出現!
 トンカ南エリアにモンスター出現!
 穀倉地帯南の海岸にモンスター出現!
 モーモー草原南の海岸にモンスター出現!
 フシギ団の砦東南エリアにモンスター出現!
 ファーイースト東のダンジョン方面にモンスター出現!
 穀倉地帯南西エリアにモンスター出現!
 イストー岬南西の海岸にモンスター出現!
 トンカ中央エリアにモンスター出現!

 情報部員:何箇所かで、巨大なモンスターの出現を確認!
 情報部員:詳細入りました、報告します!
 情報部員:ファーイーストに「ふんどしマン!」が複数出現!
 情報部員:モーモー草原に「ライオウ」が群れで出現しました!
 情報部員:トンカでは「ネノオウ」の群れが確認されています!

 情報部員:……各地のトルマリン反応、沈静化を確認。
 情報部員:新たなモンスターの出現停止を確認。
 混成騎士団員:……ふぅ、無事終わったか。
 混成騎士団員:まさか、演習が実戦になるとはな。
 混成騎士団員:突然想定外の状況になってしまったが、
 混成騎士団員:これは、我々の不手際とみるべきだな。
 混成騎士団員:演習担当者として、謝罪させていただく。
 情報部員:皆さん、お怪我はありませんでしたか?
 情報部員:これにて、演習は終了となります。
 情報部員:本日は、対モンスター戦闘演習にご参加いただき、
 情報部員:情報部員:本当にありがとうございました。
 混成騎士団員:また、今回の原因については調査を行うが……
 混成騎士団員:ちと厄介なことになるかもしれないな……
 混成騎士団員:ともかく、まずは感謝する。ありがとう。
 混成騎士団員:演習はこれにて終了だ。では、解散!

**後日談 [#w1de0536]
 「ちょっと、これどうなってるんですか!? トルマリンを設置した箇所って、各地にせいぜい2、3箇所ですよね?」
 情報部員の悲鳴じみた叫びが上がったのは、演習が始まってからしばらくしてからのことだった。
 演習は途中まで順調だった。
 しかし、本来は演習で想定されていない場所、というよりは、
 魔物を呼び寄せるトルマリンを設置していないはずのところにモンスターが集まりだしたのが、けちのつきはじめだった。
 防衛線を構築し、安全地帯となっていたはずのファーイーストシティ内部にまで、モンスターが入り込んでしまっていた。
 幸い、一部の冒険者達が放送に従い、街中を見回っていてくれたおかげで大きな被害は出ていないようだが、
 事態は演習どころではなく、いつ騎士団本部に救援を求めてもおかしくない状況だった。
 「このまま報告を続けるんだ、正確に、早く。演習のとおりに!」
 「先輩、無理ですよ、助け呼びましょうよ!」
 悲鳴のような声に、責任者は腕を大きく振りかぶり、
 「……いったぁー。先輩、グーはやめてくださいよ、グーは!」
 「やかましい! 泣きたいのはこっちの方だ、泣きごと言うな!」
 理不尽な説教の後で拳を振り下ろし、責任者は諭すように言葉をつないだ。
 「いいか、放送は今までどおりに行え。もう予定通りじゃないが、予定通りであるかのように落ち着いてやれ。
  お前の声が冒険者達に届く。今は冒険者達も辛いところだろう。
  そこで俺達が、いかにも辛いですなんて声をだしてみろ。冒険者達は心配するかもしれんし、不安になるかもしれん。
  だから……情報は正確に、いつもどおりやれ!」
 「は、はいぃっ!」
 怒鳴り声に打たれるように、新米は放送器具に向き直った。各地から、また新しいモンスターの出現情報が届けられた。
 深く、唸るような深呼吸を行い、迷わず放送器具のスイッチを入れた。
 「各地へのモンスターの出現を確認! 出現状況を報告します!」 
 
 演習という名の実戦は、それから後も続いた。
 結局、想定外の事態は最後まで続き、演習を行わせていた騎士団メンバーは、最後まで各地を駆け回っていた。
 それが、今から3日前のことだ。 
 
 「……で、結局、今回の騒動の原因は不明、か」
 各軍共通の休憩所で、何人かの騎士達が話し込んでいる。
 その中心に、情報部員の新米と、演習の担当をしていた騎士がいた。
 「先輩、今回ファーイーストでは、防衛線の内側にモンスターが出現しましたよね。
  奇跡的に住人に被害は無かったものの、大騒ぎが起きて、混成騎士団には山のような苦情が届けられてます」
 「むぅ……まぁ、そうだろうな。犠牲が出なかっただけでも奇跡的だ」
 「トンカでは、制御された機械のモンスターだけ出てくるはずだったのに、それ以外のモンスターまで出現。
  結局、制御も出来なくなって機械のモンスターも暴走してしまいましたし、こっちも大騒ぎでしたね」
 「そうだな。何が悲しくって、あんな騒ぎに巻きこまれねばいかんのだ。
  どちらも冒険者達が集まってくれていたから、都市は無事に守られたが、
  何故のそのような事態になってしまったのか、原因はいまだ分かっていない」
 演習の運営に当たったメンバーは、事態の収拾とその後の処理に忙殺され、皆疲労しきっていた。 
 
 「そもそも、今回は魔物を呼び寄せるトルマリンが活性化しないように、使用量を少なくしたはずだ」
 「でも、後で情報部が現場を確認したら、しっかりとトルマリンの反応があったんですよ。
  多量のトルマリンを使わないと、反応は確認できないと聞いてたんですけど……」
 「考えたくないな。使っていないものがあるはずなど……」
 「……先輩。我々が使っていない、というだけですよ。もし、他の誰かが持ち込んでたとしたら……」
 「……ああ、そうだな」
 「今回、巨大なトルマリンは見当たりませんでしたけど、小さく砕いて、合計量を多くすれば……」
 「ああ、考えたくは無いがな……」
 自分達の推測に、青ざめる騎士達。
 もしや、混成騎士団内部の誰かがトルマリンを設置したのではないか。しかも、何の目的があってか。
 「先輩、この件に関して上層部に報告し、より詳細な調査を依頼するべきではないのでしょうか?」
 「……例えば、だ。もし上層部に、今回の事件に関与した人物がいて、その人物が調査の話を聞いたら、どう思う?」
 「……え、でも、まさかそんな……」
 「内部に犯人がいるかもしれない。そう言ったのはお前だろう。
  ならば、それがどんな結果を生むか想像がつかないわけじゃあるまい」
 「だって、先輩。我々は……」
 「忘れたのか。混成騎士団は、人を守るためにあるとは限らないんだぞ」
 「……」
 「上層部は、後にある国の為に動かなけりゃいけないという理屈が有る。俺達にも、生まれた国というしがらみが有る。
  しがらみを断ち切った上で、新しい何かを作れる奴ってのは、そう多くは無い」
 「……先輩は、冒険者達に期待しているんですか?」
 「……少なくとも、前を向いてる奴らならな」
 全てが順調ではないが、それでもまだ平穏な日々は続く。いつ訪れる分からない、不穏な日々に怯えながら。